Eno.91からのお手紙

始めては、最初の詐欺に出会った時。
数百万円を手にしたたかし君と音信が不通になり、
後に騙されたのだと気付いた時だ。
手首を切り、お湯に漬けた。

止まらない血、遠のいていく意識──
急に我に返った途端に走る激痛。
泣きながら救急車を呼んだ。言い訳をするのが大変だった。

二度目は、勿論ニ回目の後だ。
痛そうだけど失敗しなさそうだと、飛び降りをする事を選んだ。
躊躇ったせいで足がもつれて、まずその場で頭をぶつけた上に。
そのままずるっと木に引っかかりながら植え込みにハマって、
命に別状がないレベルで最上級の痛みをもらっただけだった。
片手片足を骨折した。仕事は3日だけ休んだ。

それからは完全に臆病になってしまって、
死のうなんて気は中々起きなくなっていたが、
そんな所に三度目が起きた。

……祝いの席でハメを外して命を落とす人と言うのは、珍しくない。
ものによっては法で禁止されるぐらい生の肉を食べたがる人って
少なくはないし、変わった事をした風にも見えないかも。

──ここで食あたりで本当に死ぬのは、かなり難しい事は
分かっている。本当にあたって死ぬ時は、
相当苦しいであろう事も。
それでも止められないのは。もっとお誂え向きの
"毒物""劇物"もここには用意されているのに手を出さないのも。

この丁度良い腹痛で"自傷ごっこ""自殺ごっこ"を
していたいだけなんだろう。本当に私って中途半端。

あと、心配してもらえる、騙しやすそうなカモを見るのとは
違う目で私を見てもらえるのもちょっと気分も良いし!