Eno.14からのお手紙

尖っている人が好きだ。

周りの目を気にせず、
自分の意見を貫いて表現できるのは格好いいと思う。

自分もそう在りたくて、15歳の頃に曲作りを始めた。
活動したての頃は、歌の歌詞も、パフォーマンスも、
今よりずっと過激だった。

「♪空想の掃き溜めに 救いを見出して
 死んだように眠る明日 全部投げ捨てよう」


「此処で息を止めてしまえばいい 
 今はずっと傍にいるから」



客席にロープを投げて、
まるで、集団自殺を援助するかのようなライブをした事もあった。

けれどそのうち、ファンの数が増えれば増えるほどに
オレは評価ばかり気にして、どんどん身動きが取れなくなっていった。

「♪夜の中で泣いている きみを見付けたよ
 もう大丈夫だから そっと心を見せて」



当たり障りの無い、明るく励ますような歌詞。
今はもう、あの頃みたいな尖ったライブはできない。

人の目が怖い。批判されるのが怖い。
ファンの夢を壊してしまうのが怖い。
ステージに立ちながら、心の底ではいつも怯えていた。


私は私、だなんて、堂々と胸を張れるオリネさんは格好いい。
自由に振る舞うあの人の隣にいる時間は、不思議と居心地が良かった。

……また、昔のような歌詞を書いてみたい。
ふとした瞬間に、そんな事を願ってしまう。