Eno.196からのお手紙

「やでやで〜っ、みんな大好き千草ちゃんやで〜っ!」

「今日も何もない素晴らしい一日を全力で楽しむやでな〜っ」
私の本来の性格はこれほど明るいものではない。
「千草ちゃん」を始める前の私は人と話すことなど家族以外ではあまり無く、家を手伝ったり、一人で本を読むことが大半だった。
友達をつくって一緒に遊ぶことはほとんどなかった。あの頃は家族と自分のことしか考えてなかったのだろう。
多分、笑うこともほとんどなかったはず。
「千草ちゃん」と本来の性格の違いを考えれば考えるほど、
よく「千草ちゃん」を始めたな、と思わされるが、今みたいにいることは結構好きだったりする。
慣れないことなので、長時間続けると少し疲れるが、それは些細なことだ。
「千草ちゃん」を始めて良かったことの一つとして、笑うことが増えたこと、があるのかなと思う。
姉に千草が笑うことが多くなって嬉しい、とも言われたし。最初こそ実感はあまりなかったが、時間が経つにつれて、そうなのかなと思うようになった。
……家族が嬉しいのなら、私も嬉しい。
家族の笑顔を求めて始めた「千草ちゃん」で、
みんなが喜んでくれるのならば、私は満足だ。
ずっと、その表情が見たかったのだから。