Eno.154からのお手紙
心象世界に続いて迷い込んだ、この不思議な世界『セレブレイティア』。
ここは神様が作った世界とは違う理を持つようで、何かを祝いたい人や祝われたい人がやってくる場所らしい。
俺は初め、自分がどうしてここにきたのかはよくわからなかった。
だって、俺は何かを祝ったことも、祝われたこともない。ただ世界を巡り続けるだけの春風で、春を齎すだけの精霊だから。
初めは何をしていいのかわからなかった。
バーベキューをしてみたり、倉庫を漁ったり、トランプで遊んだり。多分、一般的にこれを祝いとは言わないんだろうな。本当に、何をしていいかわからなかったんだ。
俺なりの『祝い』は、思い出せないほど些細なことから始まった。
人と食べ物を分け合って食べた。
一緒に過ごした相手に何かをプレゼントした。
くだらない話で盛り上がって、イベントに集まって騒いで。
これまで、俺にとっての『祝い』は、精霊や人々が神様へ感謝を込めて何かを捧げたり、披露することだった。でも、ここに来て俺は新しいものを知ることができた。
だから神様、聞いてください。
マグマって飲むととんでもなく熱いんです。
水銀は飲んだ瞬間の記憶が飛んだのでよくわからないけどヤバイです。
デスまんじゅうは……何なんでしょう。何が詰まってるんだろう、呪い?いやでも美味しいんですよ。死ぬのは不便だけど。
倉庫は変なものばっかり出てきて、無料で貰えるガイドや水で気力を溶かした時はものすごくやるせなかったな。でも、なんだか不思議な剣も手に入れました。凄い力を秘めたものみたいだし、俺は使わないから、これは神様に渡します。
あとは、カード遊び。今度、神様も遊んでみてはどうでしょう。みんなで遊んだらすごく盛り上がって、楽しいんですよ。大丈夫、悪いディーラーはこの世界にしかいませんから。
人と一緒にお酒を飲むと、不思議と一人で飲むよりも美味しくて楽しい気持ちになります。
ピザって食べ物は美味しいです。俺もピザにされそうになった時はどうしようかと思ったけど。
それから──
……パーティはもうすぐ終わりのようです。俺も、じきに春一番達に合流して、また旅を再開します。
神様。俺はあの心象世界で、冬を知りました。
春風にとって、冬は追いかけるもの。塗り替えなければいけない季節でした。
でも、こんなに賑やかで、温かく愛おしい日々があるのなら。冬も悪くないと、俺は思いました。だから、俺は最後まで全力でこの季節を祝います。パーティがいつか終わるように、冬もいずれ春になってしまうから。だから、過ぎていくものに心を残さないよう、毎日を懸命に楽しもうと思うのです。
そして、もうすぐ訪れる春も。この日々に負けないくらい、素晴らしい季節になることを願っています。
ここに来た人も、そうでない人も。
これから迎える春が、どうか素晴らしいものでありますように。
ここは神様が作った世界とは違う理を持つようで、何かを祝いたい人や祝われたい人がやってくる場所らしい。
俺は初め、自分がどうしてここにきたのかはよくわからなかった。
だって、俺は何かを祝ったことも、祝われたこともない。ただ世界を巡り続けるだけの春風で、春を齎すだけの精霊だから。
初めは何をしていいのかわからなかった。
バーベキューをしてみたり、倉庫を漁ったり、トランプで遊んだり。多分、一般的にこれを祝いとは言わないんだろうな。本当に、何をしていいかわからなかったんだ。
俺なりの『祝い』は、思い出せないほど些細なことから始まった。
人と食べ物を分け合って食べた。
一緒に過ごした相手に何かをプレゼントした。
くだらない話で盛り上がって、イベントに集まって騒いで。
これまで、俺にとっての『祝い』は、精霊や人々が神様へ感謝を込めて何かを捧げたり、披露することだった。でも、ここに来て俺は新しいものを知ることができた。
だから神様、聞いてください。
マグマって飲むととんでもなく熱いんです。
水銀は飲んだ瞬間の記憶が飛んだのでよくわからないけどヤバイです。
デスまんじゅうは……何なんでしょう。何が詰まってるんだろう、呪い?いやでも美味しいんですよ。死ぬのは不便だけど。
倉庫は変なものばっかり出てきて、無料で貰えるガイドや水で気力を溶かした時はものすごくやるせなかったな。でも、なんだか不思議な剣も手に入れました。凄い力を秘めたものみたいだし、俺は使わないから、これは神様に渡します。
あとは、カード遊び。今度、神様も遊んでみてはどうでしょう。みんなで遊んだらすごく盛り上がって、楽しいんですよ。大丈夫、悪いディーラーはこの世界にしかいませんから。
人と一緒にお酒を飲むと、不思議と一人で飲むよりも美味しくて楽しい気持ちになります。
ピザって食べ物は美味しいです。俺もピザにされそうになった時はどうしようかと思ったけど。
それから──
……パーティはもうすぐ終わりのようです。俺も、じきに春一番達に合流して、また旅を再開します。
神様。俺はあの心象世界で、冬を知りました。
春風にとって、冬は追いかけるもの。塗り替えなければいけない季節でした。
でも、こんなに賑やかで、温かく愛おしい日々があるのなら。冬も悪くないと、俺は思いました。だから、俺は最後まで全力でこの季節を祝います。パーティがいつか終わるように、冬もいずれ春になってしまうから。だから、過ぎていくものに心を残さないよう、毎日を懸命に楽しもうと思うのです。
そして、もうすぐ訪れる春も。この日々に負けないくらい、素晴らしい季節になることを願っています。
ここに来た人も、そうでない人も。
これから迎える春が、どうか素晴らしいものでありますように。