Eno.106からのお手紙
──かなり急いで書いたようで、文字はかなり乱れている。
四条 千草様
はじめに。
これはかなり慌てて書いている手紙だから、誤字や脱字があったらごめんな。
遠くなるのはそうだろうな、と思う。千草のところは、人をピザにできないところだろうから、きっと遥かに遠いんだろう。
わざわざ、手紙くれてありがとな。ピザ屋からも何度目かの、そして最後の手紙を送らせてもらう。
ピザおせち、そこまで喜んでもらえるとは思っていなかった。
わくわくを超えるようなもの、想像を遥かに超えたものが作れていたのなら。ピザ屋名利に尽きるな。
みちみちにバリエーション豊かなピザをつめてあるし、お重も…保温も保存性も抜群で、熱々を保てるような、そんなやつを選んであるからな。
いつ食べても美味しいはずだ。腕をかなりこめたしなあ。
ピザは、1人もうまいが。何よりみんなでワイワイ食べるものだと、ピザ屋は思っている。
だから、家族みんなで食べるという言葉、ピザ屋読んでて笑ってしまうくらいに嬉しいぞ。みんなで自由に食べてくれ。
おせちもピザもラーメンも。贈り物も、か。
全部うまかったなら、嬉しかったなら、幸いだ。
優しいかは…正直よくわからんが、賑やかしになれていたならよかった。
ピザ屋面白いことが好きだからな。面白いことは、もっと騒がしく、もっと大きくしたいから。
そうしてみんなが笑ってくれたら、それはいいことだと思うしな。
良い楽しい時間とピザと。
提供できたなら、役目が果たせているのだろうし。
…そんな忘れずにいたいくらいのことを話したかぁ…?覚えられているには少し変な会話しかしなかったような気がするぞ。
全部覚えられるには、ちょっと。ピザ屋的には忘れて欲しいところもあるが。
しかし、お前の思い出が、楽しいものであるのなら、それは良いことだ。
千草が、たくさんの楽しいことを思い出にして。たくさんの面白いことに遭遇して。
沢山笑えるようにとだけ、俺は願っておこうかな。表現がだいぶ大袈裟だが。
千草の住む星にもピザはあるようだからな。
ピザをたまにで良い。食べながら。
時折、今日の祝いの日のことを思い出してくれるなら、ピザ屋嬉しい。
ありがとうな。
長くなってすまん。ここで終いにしておく。
それじゃあな。家族と仲良くな。
元気で。
宇宙ピザ屋より