■ エピローグ
エス
「……あ、おつかれさん。
あんがとね。急にパーティやるべっつって、そんで乗ってくれて。
大変だったっしょ。嵐のような数日だったんじゃねえかな」
エス
「まーでも、ちゃんと要件は満たしたっぽいよ。
ほら、あの壁。ちょっとずつ解けてってる。あそこはそこそこ薄くなってんね。
この世界はあくまでも"即席"。だから、役目を終えるとこうして消えるんだとさ」
エス
「もちろん、運命を共にしたりなんかはしないさ。安心しな。
俺たちはじき、ちゃんと元の世界の元の時間軸……飛ばされた辺りの時間に戻れるはず。
……たくさんの"お土産"と一緒にな」
エス
「あ、異世界とかないクチなら、ちゃんと持ち帰ったモンは隠しとけよ。
流石に尻尾は付かないだろうけど、怪しまれると割と面倒くさいからな」
エス
「そいじゃ、俺はお先に失礼するかね。
ここじゃなくてもいいが、こうして世界を超えて繋がったんだ。
またどっかで会えるといいな」
エス
「――またな」