RECORD

Eno.22 レンゲ・マーブルリリィの記録

水族館の記憶

 

「魚と結ばれてェのか?
 物好きな人間もいるもんだぜ……」


「勝手だよなァ。
 魚類と意思疏通ができンならまだしも、
 一度も会話したことねェんだろ?」



水槽のガラスに、悪魔の姿は映らない。
男はただ、こちらの話に耳を向けず、
人工的な青い海を見つめていた。


「まあいい。オメーみたいな人間は、
 うちの契約相手にぴったりだ」



「手を差し出せよ。
 叶えてやるから。」