RECORD

Eno.5 ヘルツの記録

雑談

~とあるダンジョン、キャンプ中の話~

「時々地上に戻ったりしつつ、順調に進んでいるわけだが……」

「リーダーはこのダンジョンを踏破したらどうするんだ?」

「そういう会話、フラグになるからやめた方がいい」

「真面目だぜ。親交を深める意味で聞いてるのに」

「そうだそうだ。このダンジョン限定でのパーティではあるけどな」

「キヒヒ、せっかく知り合ったからには知りたいのよ、皆のこと」

「ぬ、ぬん……。
 私はまたすぐに次のダンジョンに潜ることになると思う。
 戦利品だけ換金して、少し故郷に送るくらいで」

「ええっ、こんなに深いところを踏破しても
 休暇を取ったりしないのか?」

「休むと筋肉も衰えてしまうだろ」

「今そういう筋肉バカの話はしてないんだけどな」



「皆は家族のところに帰るのだろう?」

「ああ。オレはミスティカリフォルニアまで戻るよ」

「私もミノタウロスの旦那と娘にお土産あげなきゃ」

「俺は近所に住んでるからな。
 妻帯者限定のパーティの募集を見た時は
 変人? って思ったけど」

「前のパーティでイケメンの騎士の女性問題で荒れてて」

「お前の騎士に対する敵愾心ってそこからなんだ」



「そっか……ヘルツはストイックなんだな」

「故郷に好い子とかいないのかしら、イヒヒ……」

「好き勝手言ってくれる。
 どうせこのダンジョン限りのパーティなんだぞ」

「でも楽しくやれてるからちょっともったいない気もするな」

「それもそうだぜ」

「……ぬん」



(……私だって、いい仲間に巡り合えたと思っているとも)