RECORD

Eno.339 夢幻座長 リドルの記録

祭典世界のリドル【その3】

【11/16夜の記録】サイバーエリア

「今宵は、静かであるな」



絶えず光が煌めく、眠らない街。

ここは、電気・機械・電脳が形作る未来都市の祭典…との事だが、雰囲気は未来というよりも過去だ



人々が、夜も昼の様に活動出来る明かりを手に入れたのはいつの事だったろう。

当初は、これで【夜も活動出来る】と喜ばしいことの様に思えたが、今となってはゆっくり休める静けさを連日約束されていることの方が贅沢と感じる


「人間も、修復が必要であるからな」




無茶な使い方をすれば、壊れるのはサイバーなものだけではない




先ほどからずっと、浮遊しているセントラルシステムの姿が見える

かつて機械を管理していたそのプログラムは今、来訪者を管理しているようで。此方が戦意を見せれば『処分シマス』とメッセージを発し、ビームを放ってくる


「やれやれ。不自由な自由とは、この事か」




この不夜城で提供される娯楽はカジノ。現実の世界で巨額の金が動き、多くの人生を狂わすそれは、ここでも。

確かに『フェストリア』が望む、エネルギーへと昇華出来る熱気を発生させたのだろう



ふと、静けさの中に響く大声ひとつ。

かぼちゃ積み大会 今から23時まで!
景品:履帯orマッサージチェアor音感


スプーキーエリアでのイベント案内の様だ


「かぼちゃ…」




このサイバーエリアでも、カボチャがホログラムにより幾つも映し出されている。

11月半ばとなっても、ニヤニヤ笑うそれは、まるでㅤ────

止まった時間を暗示しているかの様




昔は良かったのだろうか
今のままが良いのだろうか

いや 違う


ここは間も無く滅びる場所
多くの災いを生み出したシステムを映した街




「逃げなくては」