RECORD

Eno.339 夢幻座長 リドルの記録

祭典世界のリドル【その5】

【11/19夜の記録】モダンエリア

「ふう」


ひとり。静かな場所に腰を下ろし目を閉じた

先ほどから続く、現代的な建築物の多い商店街の様相。
カフェテラスのような施設も見当たる…が、このエリア。

奇妙なことに、労働者がエネミーでしかも人間じゃないのだ
ネズミや、道具の姿をしている。

「何かが…歪んでいる?」



モダンエリアの違和感…言葉にしてみるとするか


「ここの担当ゼネコさんによれば【『フェストリア』のエリアの雰囲気はお客さんの層とかから決めてる】とのことだったな」



そして、労働者が人間じゃ無い。つまりこれは…

「労働者が、人間にみえていない方々のビジョンが反映されているということか」



労働者が、忙しく動き回り、ネズミの様に儚く命を終える様に見えているビジョン……


“ねずみは いっしょうが とても みじかいので
てきぱき そつなく いきなくては いけません”


そんな風に親ネズミが、子ネズミを諭している物語を。
昔、読んだことがある



更に、ここを彷徨くエネミーを観察してみる。
どうやら、観客を楽しませる野球スタジアムが近くにあるようか。

【ボアジャケット】を倒すと、何故かアイテム【動物の骨】を落とす。

「まさか…過労死したネズミさんの骨じゃないよな…」



【ふまん】というレッテルを貼られ人間の姿をしていた、セントラルエリアの酪農家。
人間の姿も無くしてしまった、モダンエリアの労働者。

彼らは、可哀想なのだろうか?いや、きっと違う

一番最期に、可哀想なことになりそうなのは

(正しいビジョンを失くしてしまった、失くすことに慣れてしまったものたち)



ふるりと震え、目を擦った。

私は、果たして────本来の世界を正しく見れているのだろうか?
それとも全てを忘れ祭に興じ、『フェストリア』に貢献する道具になってしまうのだろうか

(人が道具とされる世ならば、私もいずれは)



足早に、走り去る。

────心の臓が警鐘を鳴らすのを感じながら