RECORD

Eno.180 D.D.Dの記録

祭典のエンテレケイア

 
けれども、私だけは知っています。
あなたについて歩いたって、なんの得するところも無いということを知っています。
それでいながら、私はあなたから離れることが出来ません。
どうしたのでしょう。




「配信、拝見いたしましたよ。先輩!」


「血こそ流れませんでしたが、思わぬ展開ばかりの素晴らしい配信でした。
 贋作レプリカとはいえ『悪魔』の所持していた神器も持ち帰られたとか…」


「何より、簡略化デフォルメというシステムは画期的でした。
 こちらでも実用化できれば更なる効率化に繋がりそうです」


「そりゃドーモ。ちゃんと高評価押した?」


「ああそうそう、俺様ハコ卒業すっから。
 ウチの吸血鬼ン中ではオンリーワンになれるぜ。よかったね~」


「えっ?それはまたどうして……」


「名前買い戻したからに決まってんだろ。
 あとは個人で気楽にやってくわ んじゃな」


「確かにそれに見合う成果ですが…… あっ、先輩!」


「……ちゃんとしたお見送りもできませんでしたね。残念です…」



祭典の世界で得た成果で名前を買い戻し、個人勢としてやっていく。
妥当な筋書きだ。
変にコソコソするよりも、よっぽど怪しまれない。