RECORD
Eno.180 D.D.Dの記録
その人は、ずいぶん不仕合せな男なのです
ほんとうに、その人は、生れて来なかったほうが、よかった

通知を知らせるスマホのランプだけがちかちかと眩しく点滅している。
一人きりの暗い部屋に幾度となく落とされてきたつまらない独り言は、
今日もいつも通り、誰に聞かれる事もない。
たとえ現場が異世界であっても、
そこにあるのは変わり映えのしない仕事のはずだった。
適当に他人を殴るか煽るかして、馬鹿騒ぎを起こして、娯楽を提供するだけの。
一瞬だけは愉快なような気がして、けれど結局、後になってみればくだらない。
ランプがちかちかと点滅し続けている。
煩わしいが、確認するのも億劫だった。
疲れていた。いつもそうだ。
気分の良いフリをして、愉快だと自分に錯覚させるのは疲れる事だった。
けれど、それに輪を掛けて、疲れていた。
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もう、ぐちゃぐちゃだ。
他者が踏み入った後には、名も知らない感情だけがどうしようもなく蟠っている。
モヤモヤする。生ぬるい泥を飲んだような気分だ。
その名前も、飲み下し方も誰も教えてはくれない。
どうしてほしいのかもわからないのに、助けを求められはしない。
どん詰まりの袋小路。
それでも、生きていたかった。
ただ、楽しく生きていたかった。
それなのに何も感じられないのは、
失敗作として生まれた事に罪はあるのか?
いつか罪や後悔に押し潰されれば償いは終わるのだろうか?
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気に食わない。
期待の押し売りも、
変われるなんて希望的観測も、
そのうちわかる、なんて信用ならない言葉も、
言われっぱなしは気に食わない。
だからこれからも地獄は続いていく。
怪物のフレジェトンタ
その人は、ずいぶん不仕合せな男なのです
ほんとうに、その人は、生れて来なかったほうが、よかった

「……疲れた」
通知を知らせるスマホのランプだけがちかちかと眩しく点滅している。
一人きりの暗い部屋に幾度となく落とされてきたつまらない独り言は、
今日もいつも通り、誰に聞かれる事もない。
たとえ現場が異世界であっても、
そこにあるのは変わり映えのしない仕事のはずだった。
適当に他人を殴るか煽るかして、馬鹿騒ぎを起こして、娯楽を提供するだけの。
一瞬だけは愉快なような気がして、けれど結局、後になってみればくだらない。
ランプがちかちかと点滅し続けている。
煩わしいが、確認するのも億劫だった。
疲れていた。いつもそうだ。
気分の良いフリをして、愉快だと自分に錯覚させるのは疲れる事だった。
けれど、それに輪を掛けて、疲れていた。
「………、」
もう、ぐちゃぐちゃだ。
他者が踏み入った後には、名も知らない感情だけがどうしようもなく蟠っている。
モヤモヤする。生ぬるい泥を飲んだような気分だ。
その名前も、飲み下し方も誰も教えてはくれない。
どうしてほしいのかもわからないのに、助けを求められはしない。
どん詰まりの袋小路。
それでも、生きていたかった。
ただ、楽しく生きていたかった。
それなのに何も感じられないのは、
失敗作として生まれた事に罪はあるのか?
いつか罪や後悔に押し潰されれば償いは終わるのだろうか?
「……」
気に食わない。
期待の押し売りも、
変われるなんて希望的観測も、
そのうちわかる、なんて信用ならない言葉も、
言われっぱなしは気に食わない。
だからこれからも地獄は続いていく。