Eno.84 作家T

小話、それからあとがき

 雨が降る。誰かがそう言った。
 この島から雨が消えてどれくらい経っただろうか? 記録には百年単位で来ていないという記述もある。とはいえここは海に浮かぶ島。海水の処理技術もある。そんな島だから、水に困ることはなかったようだ。
 それゆえに、雨が来るということは、一つの祭りのようにとらえられているようだ。島から出たことのないものは雨とはなんだといい、島の外を知るものはここでも雨が降る日が来たのかという。雨が来たら何をしようと言うのは、雨を知らない子どもたち。雨が降ったら記録を取りたいと言うのは、島に住む学者たち。
 やがて、彼らが待つ雨が来る。




 ネタ出しとして書いてみたがどうだろうか。
 もうすぐ、この島にも再びの雨が来そうだ。