無題2
『有り得ないことを有り得ることに塗り替えるものが魔法であり、その贋作が術式である。』
ならばボクは失敗作なのだろう。
青年は当然のように、そう思った。
*******
───────現在地、無人島。
絶海の孤島、大自然の国、営みのない島、何れ海に沈む無常の地。
結界におおわれ、生物の出入りを拒み、植物、食料、資源、吸い込む空気でさえ徹底的に管理されたあの国からどうやったらこんな孤島に流れ着くのか。
よくある事らしいが、よくあってたまるか。運が良い悪いとかそういう次元の話ではない。
どおして!!!!!と叫びたくなったが、脳内のせんせいが「まぁまぁ落ち着きなよ」と宥めてくださったのでまぁまぁ落ち着くとする。
常日頃から膨らませた妄想力が役に立った一幕である。
閑話休題。
ともかく、自分ではどうしようも無い。救援を待つにもそれ迄生き延びる手立てを作る必要がある。
あえて幸運を唱えるならば、やはり同志がいる事だろう。
砂浜で出会ったのは8人程。
「ふわふわドレス素敵すぎる!シィリヤーレル・プルリターニャ……長いね!シィちゃん!」
「ひぁわわとろとろ!かぁいい!!いん…いやここはラァちゃん!」
「怪人…?!シャープ&クール…めちゃ、アリ!ビーくんね!」
「ニーディア・クラウナー?ニーくんだ!てか色彩感覚抜群、サングラスもつよつよで最高じゃん~!」
「ユーニス・ベイカー、ユニちゃんね!もしかして魔術師?とんがり帽子めっちゃかわいい~!!」
「ノアくん!えっ流され……?流されるって何?ノリに…??」
「船長!船乗りって事?!はじめて会ったかも、かっくいぃ~!!」
「エルディス・エアリアル、エルくんね!勇者はちょっとわかんないけど、そのマントはアリ寄りのめちゃ良きって感じ」
島の気配はもうすこしだけ多い。まだ出会ってないヒトもいるかもしれない。
ボクは忘れっぽいんだから、しっかり覚えておかなければ。
横になって、誰にも気づかれない様に宝物を一つ握り込む。
アンタレスのガラスペン。誰にも教えなかったもう一つの持ち物。術式を物に刻むための大事なペン。先生がくれた宝物。
「……おまえは覚えていてね。」
小さく呟きながら、オルドは瞼を下ろした。
ならばボクは失敗作なのだろう。
青年は当然のように、そう思った。
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───────現在地、無人島。
絶海の孤島、大自然の国、営みのない島、何れ海に沈む無常の地。
結界におおわれ、生物の出入りを拒み、植物、食料、資源、吸い込む空気でさえ徹底的に管理されたあの国からどうやったらこんな孤島に流れ着くのか。
よくある事らしいが、よくあってたまるか。運が良い悪いとかそういう次元の話ではない。
どおして!!!!!と叫びたくなったが、脳内のせんせいが「まぁまぁ落ち着きなよ」と宥めてくださったのでまぁまぁ落ち着くとする。
常日頃から膨らませた妄想力が役に立った一幕である。
閑話休題。
ともかく、自分ではどうしようも無い。救援を待つにもそれ迄生き延びる手立てを作る必要がある。
あえて幸運を唱えるならば、やはり同志がいる事だろう。
砂浜で出会ったのは8人程。
「ふわふわドレス素敵すぎる!シィリヤーレル・プルリターニャ……長いね!シィちゃん!」
「ひぁわわとろとろ!かぁいい!!いん…いやここはラァちゃん!」
「怪人…?!シャープ&クール…めちゃ、アリ!ビーくんね!」
「ニーディア・クラウナー?ニーくんだ!てか色彩感覚抜群、サングラスもつよつよで最高じゃん~!」
「ユーニス・ベイカー、ユニちゃんね!もしかして魔術師?とんがり帽子めっちゃかわいい~!!」
「ノアくん!えっ流され……?流されるって何?ノリに…??」
「船長!船乗りって事?!はじめて会ったかも、かっくいぃ~!!」
「エルディス・エアリアル、エルくんね!勇者はちょっとわかんないけど、そのマントはアリ寄りのめちゃ良きって感じ」
島の気配はもうすこしだけ多い。まだ出会ってないヒトもいるかもしれない。
ボクは忘れっぽいんだから、しっかり覚えておかなければ。
横になって、誰にも気づかれない様に宝物を一つ握り込む。
アンタレスのガラスペン。誰にも教えなかったもう一つの持ち物。術式を物に刻むための大事なペン。先生がくれた宝物。
「……おまえは覚えていてね。」
小さく呟きながら、オルドは瞼を下ろした。