┗━遭難者 3と4の間
「え、今日拾いに来れないってどういう事!?」
『……回収しやすそうなサンプルがもう一つ出来たから、タスクに追加したの。
全体で見ると、スケジュールを50時間は短縮出来るわ。』
「…………」
学校休みの日に駆り出した、実の娘を山中に放っておいて?
という気持ちは通信に流さなかった。
『明日の夜に来るから、人避けが切れた後は人目を避けるのよ。』
「……副船長、そんなに船長になりたい?」
頭にきた時、私はお母さんの事を役職で呼ぶ。
大体職務の事しか頭にない時だから。
『カティナ、悪いとは思って────────』
「せいぜい地球のキャンプを楽しむよ、お休み。」
強引に通信を切る。
山中で夜を明かすのが危険かと言われると、
エネルギーが枯渇してる訳でもないのでそこは心配ない。
「だからって………」
やるせない気持ちになりながら、不貞寝。
翌日の朝も気分は晴れなかった。
……地球の自然の中に、興味を引くものを見つけるまでは。
昨日は痕跡を残さないようにと我慢していたが、
手始めにフェンスに蔓を伸ばしているサルナシを八つ当たり気味にもいだ。
ユマの知識によると、山に自生する果物らしい。
「ふーん………悪くない。」
一粒は小さいが、簡単に皮も剥けて
口に入れると甘酸っぱさと水気が広がる。
宇宙船での食事みたいに味が均一でないのも楽しい。
「折角だからこれも。」
木になっているヤマボウシの実。
ユマの食い意地が張っているのか、両親がこういうのを教えるのが好きなのか。
記憶を同期したら山の可食物に関する情報は結構見つかった。
ちなみに果実なのに中身のペースト感が強くて、あまり気に入らなかった。沢山なってはいたけど。
そんな感じで皮肉にも有言実行、地球のキャンプを楽しむこと数時間。
そろそろ人避けの効果も完全に切れて、夕暮れまでは隠れておいた方がいい頃合いだ。
「……………」
電波塔内の、雨風がある程度避けられる所に戻って来る。
二晩を明かした場所だ。
出来る限り人目につかないようにするなら、もっといい場所を探すべきだが………
「昼寝、しよっか。」
そこにもう一度、転がった。
ユマを血眼になって探してるであろう両親や地球の人達と
"わたし"を一日放置して仕事をするお母さん。
どっちが見つけるか、運に任せることにした。
『……回収しやすそうなサンプルがもう一つ出来たから、タスクに追加したの。
全体で見ると、スケジュールを50時間は短縮出来るわ。』
「…………」
学校休みの日に駆り出した、実の娘を山中に放っておいて?
という気持ちは通信に流さなかった。
『明日の夜に来るから、人避けが切れた後は人目を避けるのよ。』
「……副船長、そんなに船長になりたい?」
頭にきた時、私はお母さんの事を役職で呼ぶ。
大体職務の事しか頭にない時だから。
『カティナ、悪いとは思って────────』
「せいぜい地球のキャンプを楽しむよ、お休み。」
強引に通信を切る。
山中で夜を明かすのが危険かと言われると、
エネルギーが枯渇してる訳でもないのでそこは心配ない。
「だからって………」
やるせない気持ちになりながら、不貞寝。
翌日の朝も気分は晴れなかった。
……地球の自然の中に、興味を引くものを見つけるまでは。
昨日は痕跡を残さないようにと我慢していたが、
手始めにフェンスに蔓を伸ばしているサルナシを八つ当たり気味にもいだ。
ユマの知識によると、山に自生する果物らしい。
「ふーん………悪くない。」
一粒は小さいが、簡単に皮も剥けて
口に入れると甘酸っぱさと水気が広がる。
宇宙船での食事みたいに味が均一でないのも楽しい。
「折角だからこれも。」
木になっているヤマボウシの実。
ユマの食い意地が張っているのか、両親がこういうのを教えるのが好きなのか。
記憶を同期したら山の可食物に関する情報は結構見つかった。
ちなみに果実なのに中身のペースト感が強くて、あまり気に入らなかった。沢山なってはいたけど。
そんな感じで皮肉にも有言実行、地球のキャンプを楽しむこと数時間。
そろそろ人避けの効果も完全に切れて、夕暮れまでは隠れておいた方がいい頃合いだ。
「……………」
電波塔内の、雨風がある程度避けられる所に戻って来る。
二晩を明かした場所だ。
出来る限り人目につかないようにするなら、もっといい場所を探すべきだが………
「昼寝、しよっか。」
そこにもう一度、転がった。
ユマを血眼になって探してるであろう両親や地球の人達と
"わたし"を一日放置して仕事をするお母さん。
どっちが見つけるか、運に任せることにした。