Eno.207 羽田虎國の日記

それからのこと、これからのこと

無人島に流されたあの日々からどれだけ経っただろう。
まるで昨日のように思い出せるけれど、もう遥か過去のことのようにも思える。

春を迎えて、オレは無事進級することができた。
入院や失踪で少し単位が怪しかったがなんとかなってよかった。

そして夏休みもあっという間に終わり。
新学期を迎えた。
今日もオレはヒルヲたちと元気にアヒルバトルをしている。
いけっ、フライングタイガー! 『バーニング・レッドタイガー』を決める!
ライジングエンペラーの『サンライズ・ショット』も炸裂する!
アヒルとアヒル、技と技がぶつかり合えば、凄まじい衝撃と水しぶきがあがる。

だが今日は少しだけ……いや、だいぶ様子が違っていた。
ふいに奇妙な水流がフィールドから巻き上がる。
その水流はなぜかオレを襲ってきた。
必死で叫ぶヒルヲの声がする。
視界が暗い水に覆われる。
そこから先は……覚えていない。