Eno.1031 ボルトボーンの日記

記録4-嵐-

この島に強い嵐が起きた。
これを書いている今も去ってはいないのだが、色々なことが少しは落ち着いて、拠点内の余裕は出来た頃だ。

まず、アヒルバトルは新鮮で、派手で、面白かった。
激しい攻防、それに、いわゆる必殺技のような強力なものまで。
あのような自由度の高いレギュレーションで行われる競技なら、試合を見るたびに新しい出来事が起こりそうだ。
遭難した先がこの島だったのは、せめてもの幸運だったかもしれない。

次に、アヒルバトルの後、嵐の中で多くの人が無理をしていた。
好奇心によるものがあれば、性分によるものもあったり、避けられない気持ちからのものもあったりした。
ひとまず命が失われることはなかったが、漂流中に起きる嵐がこの一度だけとも限らない。次はどうだろうか?

さほど生きる意味はない。
だが、死にたくはない。

人を強く引き止めるほどの縁もない。
だが、人に死んでほしくはない。

だから、どのような行動にも割り切れない。
つくづく思う。私はひどく中途半端だ。