Eno.64 エフィラの日記

研究記録:エフィラ 第XXX項

内界と外界の垣根は、プラヌラから始まった想念工学によって消え去った。

(中略)

私たちの世界は限りなく拡がった。
そうして空の果て、海の底を探究する意義はかつてより薄まり、代わりに共感覚によって形成された領域を創り拡げ、開拓することが求められる時代が来た。

(中略)

共感覚の領域で物や現象を創り出すことについて研究を進めていたが、今の興味はそうではない。

(中略)

現実の領域で物に触れ、物を動かすように、共感覚の領域を創り拡げることは、手段の模索の範疇であって理論的には出来て当然のことだ。
それ故に興味を示すのは、もし共感覚の領域でしかできない行為が存在するのであれば、それが呪い、呪術と呼ばれてきたものを理論的に解明する足掛かりとなるだろうことだ。

(後略)