Eno.328 魔王マイダスの日記

魔建築記録:魔建築という宇宙

【クリスタルの浮かんだ宇宙っぽい空間】
広大な暗闇に点々と輝くクリスタルの結晶
足場になる場所も結晶が輝いており、踏み外せば奈落が見える
……しかしこれらは全てまやかし、実際のこの場所は九龍城砦の高所の足場が悪い場所
魔建築の力で見せかけているだけだ


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「……よし、魔建築の腕は衰えていないな
魔法の力を封じてくるこの島だが……この九龍城砦が封印の力を流すゆえ、この砦の中でのみ力が発揮できる……というわけだ」


「しかし……このような初歩的な空間をデザインすると、初心を思い出せるというものだ」



魔建築の始まりは、ダンジョンを生み出すものではなく
それを建てた者、所有する者の心の世界を映し出す芸術という扱いであった
よくも悪くも、貴族のお遊びでしかない

我が親にその黎明期の魔建築を見学に連れていってもらったとき
私の心はあまりにも強く動いた
今思い返せばあまりにも稚拙なあの部屋が、魔法の力でなんでもできると私に語りかけてきたのだ

それからだったか、私が魔法学を真剣に取り組むようになったのは


「既にあまりにも多くの建築物が生まれている……我も負けられぬぞ
海に沈まぬ塔のため、夜も恐れぬ灯りのため、拠点を作っていこうぞ!」



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「う~ん、ここは綺麗な部屋だけど、何が変なのかなあ?」


「あそこにクリスタルがあって……クリスタルでしょ?クリスタルでしょ?」


「クリスたッ


「足場なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!
木の実原ァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」