Eno.583 BlancusとYayauikの日記

Microcosmos02



 夢を見た。
 世界が壊されて、何もかもなくなってしまう夢だ。
 僕は何もかもを奪われて、何一つ持たない無防備な状態で、突然その場所に放り出された。
 思考というものはなかった。
 ただ怒りと、絶望と、そしてそれを凌駕するほどの空虚があった。
 何も出来ずに、僕はただただ泣き喚く。
 大声を上げて泣き叫ぶ。
 奪われたものを取り戻すために。

 新しい世界は、僕に様々なものを与えようとした。
 だけどそのひとつたりとも、僕を満たしてくれるものはなかった。
 世界が壊された時から、僕はずっと餓えている。
 癒えることのない飢餓感に囚われ続けている。
 今も変わらず、ずっと。



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