Eno.841 旅蜂の日記

投げ捨てられたひとひら

書くことは多くあれど、表す言葉がわからない。

私はそもそも饒舌な方ではないし、家族以外と話すことを苦手としている。
しかし、彼、彼女らは語りやすく思う。

【悪食の島】であることを忘れてしまいそうになるほど、2人は暖かい。

……だと言うのに、
私は彼らに嘘をついている。
息をするように、当然のように。
寂しくないか、当たり前だ、寂しい。
怖くはないか、勿論怖い。
だけれど、けど、怖いなんて寂しいなんて言えるわけないだろう。
彼らに負担をかける訳には行かない、飛べずの雄に価値は無いのだから……彼らの手を煩わせるなんて、もってのほかだ。

……覚悟?

そんなものできてる訳ないだろ!
死にたくない、死にたくねえよ、怖くて涙が出そうだ、暴れだしてしまいたい。
けれど、それはできないし許されない。
これからずっと死ぬまで落ち着いた人でいなければ。
彼らに気付かれてはならない。


……大丈夫、私は此処で朽ちられる。



これからまだ数日ある。
どうにか生き延びさせねば。