水底の夢
夢を見た、気がする。
二人のエルフが歌いながら、海の上を渡っている夢。
一人は、ちょうどボクと同じような色の髪を持つ少女。
もう一人は、瞳を閉じていて、ボクと同じような髪型をした青年。
青年の方が年長なのか、
少女の方が青年に懐いているのか、
とても仲睦まじそうに、手を繋いで歩いている。
その姿は、兄妹のようにも、親子のようにも見えた。
……実際のところは、わからないけれど。
それでもその光景を見ていると、すごく懐かしいような、愛おしいような気持ちになる。
まるで、そのような経験が自分にもあったような…。
何故だか、そんな感情を抱いてしまうのだ。
冷たい水底でも、固く凍った氷塊でも、
たちまちに変えてしまえるような……、
そんな、ずっと見ていたくなる程に “あたたかい夢”だった────。