Eno.16 戌ヶ迫 朔也の日記

はらんの2ページ ~ 嵐の彼方に輝く星へ

島に流され早2日。
寝ても覚めても悪天候。止まない雨に、大嵐。

「木とか石とか色々飛んできて、ほんとすげー風だったなぁ……。
 なんか魚とかも飛んでた気がするし。……きのせーかな?」


「……みんなには内緒にしてたけど、
 実は嵐の向こうの光がどうしても気になって、外に出てみたんだよな」


「ついでに色々探してみたかったのもあるけど……。
 その結果ケガして、迷惑かけちゃって……」


負った傷より、痛みより、心配させてしまったことが、
気を遣わせた心のほうが、なによりとっても苦しくて。

「でもあの光……星? 結局なんだったんだろ……」


「昔じーちゃんから聞いた太陽の神様……とは関係ねーかもだけど、
 やっぱり気になるんだよなー」


「あっちの島に渡ってみたら、何かわかったりしねーかな?」


「……あーあ、こんな時にスエキチたちがいてくれたらなー」




「……みんな、オレがいなくても元気でやってんのかな」


ほんのちょっぴりさみしくなって、畳んだ羽織を掴んで手繰り。

「早く帰りてー……けど、やっぱり帰りたくないかも」


出会いは突然、過ごして2日。
随分仲良くなれた気がする、4人の仲間を想ってぽつり。

「いつか、みんなとムサシで遊べたらいいなー……」


燻る思いを抱えたままに、まぶたを閉じれば夢の中。

素敵な出会いを忘れぬように、泡沫の夢と終わらぬように。
抱えた願いを星へと託し、描いた未来あすへと船を漕ぐ——。