Eno.22 妖精の日記

妖精回帰:目覚め

 
 
 ニンゲンとぼくの旅はなかなか有意義なものだった。
 にひきじゃなくてふたりという区切りをするのだとか、ニンゲンといっていたものは
 おおよそ腕がふたつ、足2本でたつ生き物の大まかな括りで、ひとりはニンゲンとは違うとか。
 海中と地上の違い、食べ物やムラ、そこにあるルールとか、アンモクとかそういう『縛り』。

 夜がくればぼくが寝ている間のことをふたりが話してくれて、言葉を学んだ。
 ただ楽しかった。何度も夜と朝が来て時間が過ぎていって。

 ⋯そして、ぼくはすぐしんだ。目が開けられないことや、体が動かなくなって
 「お疲れ、おやすみ」といわれてしんだ。それが『老化』だったことは3度目の人生で気づいた。


 どうやらぼくは、転生するらしい。


 3年。頑張れば3年と半年。
 それが『妖精』の最大寿命。
 ケガ、病気、過労でまあまあ前後するが、『いつも妖精に転生する』イレギュラー。

 転生するまでの間はランダム。1年後だったり、10年後だったり
 制御できないものの⋯あの人は、ぼくを必ず一番に見つけてくれる。
 最近では手の中で目覚めるのだけど。



「卵のときからぼくが生まれるって
 わかってるのは流石ぼくの主だよね~」

「勘じゃから時々外れる。」

「もぉ~~っ!」