◼︎昇級試験:末期報告
上記の者は、修得単位不足(同封の成績通知表参照)により進級できません。
ついては、下記の通り所定の手続きを取られるよう通知します。
なお、同手続きを怠ると、◼︎月◼︎日付けで除籍となりますので、御注意願います。
記
1.手続期間 ◼︎月◼︎日~◼︎月◼︎日まで
2.手続場所
3.手続書類⋯⋯⋯
「⋯くだらない。」
女は白いベッドの上で書類を広げる。大祖母のプライドのため、名誉のため、地位のため。
無意味な在学理由に選んだのは孫娘の世間体など「どうでもいい」と言われるより辛かった。
⋯⋯それも、すぐに女にとって「眼中にない」定例イベントとなったのだから皮肉なものだ。
老い先短いものが死後の名誉に期待している。
これ以上女にとってくだらないことはない。
決まって後期に封印の実技試験を取り付けられ、被験体として『立候補せざるを得なくなる』事は
大祖母がある協会へ入れ知恵したのはすぐに気が付いた。大祖母は知らぬ顔で、親族の集まりで
当然のように孫娘の不出来を自慢する。特に反抗したことがない従順な顔しかみたことがないから
悪いように言われてもニコニコと申し訳なさそうにするのを当然だと思い込んでいる。
「⋯いっそ、無人島にでも流れてみようかしら。」
特に変わり映えのない、窓の外を見て女はため息をついた。