Prologue:宇宙の状況について
──なかなかあいつも帰ってこない。
ピザの星、ピサクリータ。
ピザを作ることを命じられているこの星では、当然、星の全員がピザを作る能力を身につけていた。
そこらじゅうに漂うトマトの香り。
香ばしく小麦が焼かれる香り。
星の外にシュートされるバイ・クーの音。
今日もピザの星は賑やかであり、繁栄を見せつけている。
──その中に、おかしなのがいた。
変な動きを取ったり、それはウケ狙いであったり、くだらないことであったり。
ちょっとでも笑いを取ろうと見せるのだから、鬱陶しい。
その割に本人は印象に残らず。
ただの配達員だった。
よくくる人だけども。
全く顔を覚えていない。
──満喫しているだけなら、いい。
本当にそれなら良くて、あいつは働き詰めだと店長は頭を抱えている。
とにかく休みを取らない。
ワーカホリックだって、もう少しティーブレイクを挟んでいたはずで。
しかし、あいつはブレなかった。
──ピザ屋。
店長は考えている。
あいつの楽しいは、なんなんだろうか。