小休止
突然の嵐に遭ってどうなることかと思ったが、ひとまずは落ち着いたように思う。
この島はどうやら気候が安定していないようで、天気はコロコロ変わるし、気温も上がったり下がったりと忙しない。
長く住むのに適していないというのも尤もだ。
弱い人間だったら、ただ時間を過ごすだけでも体を壊してしまうだろう。
僕はそんなことにはならないけど。
多少再生能力が落ちたところで、元々が人間の体とはつくりが違うんだから。
あれから住処も建て直して、前より少しだけ快適になった。
獲物もよく獲れるし、水はいくらでも作れるから、今のところ生活には困っていない。
気になることと言えば、この先のことだ。
船が通りかかるのを待つにしても、一体いつになるのか。
そもそも本当にそんな船は来るのだろうか。
来たとして、その船にこちらの存在を気づかせる必要がある。
その為には、今のうちにいろいろと準備しておかなければならないだろう。
とはいえ今は一旦落ち着いて、改めてこの島を見て回りたいと思っている。
何しろ未知の異世界だから、見たことのないものもたくさんあるのだ。
そんなのをみすみす見逃す手はないだろう。
もしかしたら、何か有用なものも見つかるかもしれないし。
好奇心は魔術師に一番必要な素養だ。
キリアンだってそう言っていたから、遠慮なく探索させてもらう。
時間は可能な限り有効に使うべきだ。そうだろう?
ただじっと助けを待つだけなんてつまらない。
慎重に、だけど最大限に、楽しませてもらうことにしよう。
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