Eno.937 吟遊詩人の日記

『     』

 


 ── 約束をした。

        お互いの物を託しあった。


     長い長い旅路の果てでも、

          決して忘れることのないように。












     ………それでも、忘れられてしまった。





  それがただの偶然で、

      単純にタイミングが悪くて、

    彼に、悪気なんて無かったんだとしても。 






 “ 一時でも忘れたことは事実だから ”

     “ 私だけ忘れられるなんて不公平だから ”






     ヒト以上の時を生きていても、

        そんなことを考える程度には…

   当時の私は、まだ子供だった。

    

    










 ─── だから あんなことをしてしまったのだろう。























『 忘れられてしまったのなら… それならいっそ 今度は  私が── 』


                   それは、“私”が最後に犯した
                          一番大きな、過ちだった───