Eno.459 血の四天王の日記

誰かの記憶3

陽の光が眩しい、日中は視界が白んでよく見えない

今までの食事が喉を通らなくなった
慣れ親しんだはずの食べ物が無味に感じる

死ぬような怪我をしても
数時間、長くて数日すれば再び目が覚めた
まるで夢でも見ていたかのように

変わってしまったんだなぁと他人事のように自分を客観視して
あの時は本当に、途方に暮れてしまった

――さて、どうするか
村を出てしたい事が見つかったわけでもない
あそこでの平穏な暮らしは、不満もあったけれど概ね気に入っていたし
かといって、すべてを終わらせることも叶わないのだから

そんな時、だったろうか
彼女と出会ったのは

差し伸べられた手を、恐る恐る掴んだ

陽を遮る優しい傘の下、眺めた世界は、久方ぶりに澄んで見えた