心配かけちゃった

「反省しても、し足りないなぁ…」
嵐の中での石の捜索
安全なラインは保っていたけれども――いえ、それは言い訳ですね。
ゆきみちゃんに、あんなに心配かけちゃったのはいけないことです。

「わたしはどらごんでヒトと違うけど……」

「こんなに、心配してくれるんだ」
ゆきみちゃんだけじゃなくて、みさねぇにも、いっくんにも。もしかしたら他のヒトにも。
こちらで出来た大事な友達に、心配をかけてしまいましたから。

「反省して、もうしないようにしするのと」
「うん……ちゃんと、怪我なおさなきゃですねっ」
新しい約束。
嵐の中ではお外に出ない。
プロテクターができても、それは変わりません。大事な、とっても大切な約束だからね。
……ただ、石をみつけたかったのは本当です。
ここに流れ着いたときには無くしていた御守り。
でも失われてはいない御守りのこと。
そこへとつなげる事ができるのなら。

翆鱗の御守り 『縁』の権能で、世界を渡ってもまた再び逢うことへの祈りをこめたもの。
闘技の世界で、ともだちと縁を紡ぎ、想いを重ねたわたしのたからもの。
不思議な石を使ってこの世界由来のおまもりを作り
か細く、薄く、世界を超えてどこかへ繋がる『縁』の繋がり――必ずわたしの御守りがある筈――を補強できれば
万が一の時の救助要請も、
できなくても……船を作って縁を頼りに海を渡り、世界を超えることができるかなとおもったけれど。
「だめでもともと、というところでしたからね~…」
それに、他のヒトが見つけた石をください、なんて言えません。
わたしの私情が多分に含まれてるし、
理由を話して、融通してもらったとして……
魔法や特殊な能力が封じられてしまうこの不思議な世界の中では、繋がらない可能性の方が高いのですから。
希望を持たすだけ持たせているのに、落とす事にもなりかねないのです。
「……みんなには、おうちに帰る事を心配してほしくないですよっ」