Eno.730 蘢 龘子の日記

心配かけちゃった

「反省しても、し足りないなぁ…」


嵐の中での石の捜索
安全なラインは保っていたけれども――いえ、それは言い訳ですね。
ゆきみちゃんに、あんなに心配かけちゃったのはいけないことです。


「わたしはどらごんでヒトと違うけど……」


「こんなに、心配してくれるんだ」



ゆきみちゃんだけじゃなくて、みさねぇにも、いっくんにも。もしかしたら他のヒトにも。
こちらで出来た大事な友達に、心配をかけてしまいましたから。


「反省して、もうしないようにしするのと」
「うん……ちゃんと、怪我なおさなきゃですねっ」



新しい約束。

嵐の中ではお外に出ない。

プロテクターができても、それは変わりません。大事な、とっても大切な約束だからね。



……ただ、石をみつけたかったのは本当です。


ここに流れ着いたときには無くしていた御守り。
でも失われてはいない御守りのこと。
そこへとつなげる事ができるのなら。

翆鱗の御守り 『縁』の権能で、世界を渡ってもまた再び逢うことへの祈りをこめたもの。



闘技の世界フラウィウスで、ともだちと縁を紡ぎ、想いを重ねたわたしのたからもの。

不思議な石を使ってこの世界由来のおまもりを作り
か細く、薄く、世界を超えてどこかへ繋がる『縁』の繋がり――必ずわたしの御守りがある筈――を補強できれば

万が一の時の救助要請も、
できなくても……船を作って縁を頼りに海を渡り、世界を超えることができるかなとおもったけれど。



「だめでもともと、というところでしたからね~…」




それに、他のヒトが見つけた石をください、なんて言えません。

わたしの私情が多分に含まれてるし、
理由を話して、融通してもらったとして……
魔法や特殊な能力が封じられてしまうこの不思議な世界の中では、繋がらない可能性の方が高いのですから。


希望を持たすだけ持たせているのに、落とす事にもなりかねないのです。


「……みんなには、おうちに帰る事を心配してほしくないですよっ」