Eno.809 黄鵞ハトリの日記

闘鴨の書:九の巻



伝説のアヒル像が姿を現し、アヒル聖火台に火が灯った。
伝説の通りであれば、これはアヒル像に捧げる儀式……最強の座を決めるアヒルバトルの始まりということになるだろう。

既に幾度かのアヒルバトルが行われ、アヒルエネルギーも満ちている。
拠点のみならず、島の各地にバトルフィールドも作られた。戦いに向けた準備は万全といえよう。
己も、何時如何なる場所でアヒルバトルが行われても問題なきよう、水影丸の調整を済ませておいた。時を見つけ、闘いに臨みたいところだ。



……しかし、一点。思いもよらぬ出来事が起きている。

突如、拠点に人面アヒルならず蟹面アヒルが現れたのだ。あまりにも面妖すぎる出で立ちに驚愕を隠せない。
その上自らの身でアヒルバトルを行っていった。
確かに先日人面アヒルと化してしまった者も、自らの身でアヒルバトルを行っていたが。

うむ、後から見返しても己が正気であったか疑いたくなる記述だ。

蟹面アヒル…カニルのアヒルバトルの相手はマツド殿であった。
マツド殿はアヒル像から授けられたアヒルのひとつ、ミスタークロノスを使用し挑んだが……純粋なパワータイプのカニルと、持久戦向きのディフェンダータイプであるミスタークロノスでは分が悪かったか、道連狙いの大技を逃してあえなくミスタークロノスは敗北した。

相性の不利があったとはいえ、カニルは間違いなくアヒルバトラーとしての実力がある。
あの見た目からは想像もできんが。
一体あれは何者なのか……アヒルエネルギーによって突然変異した島の生物なのか?
それとも……アヒル像がこの島のアヒルバトラー達に遣わした試練なのか……?

この島での生活は、今後も波乱が続きそうだ。