Eno.326 彼波守の日記

凪海、幾年続くや

……ひさしぶりだ、故郷のこと、同族のことをここまで人に話すのは。

あの場ではあんなこと言ってはいたし、
たしかにあいつら
どうしようもなく頑固で融通利かなくて
おまけに倫理観も情ってもんもないから
嫌になって飛び出してきたのは、そうなんだけど。

やっぱり同族、ではあるからね。
いずれ私の世界で天使や天界が滅び行くのは確実なんだろう、と思うと
なんとも無常感が湧いてきた。

「……仕方ないさ」

「長く長く……気が狂うほどに長く、続きすぎたんだもの」



「そろそろ潮時。時の藻屑と消える頃合いなんだ、彼らは」