■:
「エアリアルブレイド!」
「アビススラッシュ!!」
聖なる風と重撃なる水の一撃が、肥大した魔王を切り裂く。
断末魔はなく、ただ空気がとどろく音が代わりとばかりに響いていた。
「……終わった、のか?」
ぽつりと零した言葉に、エルディスは聖剣を鞘に納めて答えた。
「……ああ!」
青空色の瞳が、へにゃりと細められた。
戦いの余波で吹き飛んだ天井の穴から、光が差し始めた。立ち込めていた瘴気の雲が晴れていく。
エルディスとディータは顔を見合わせ、笑った。お互いの傷だらけの姿が、なんだかおかしかったのだ。
「……さて!戻ろうぜ。待たせちまってるだろ?」
「そうだね。皆と、帰ろう!」
決意と覚悟に満ちてくぐった魔王城門を、今は晴れやかな気持ちでくぐる。
雪の積もる地、少し向こうに仲間の姿があった。
「あ!やっと来たわね、アンタたち!アタシ……アタシたち心配してたのよ?!」
「こっちですー!」
「ん」
こっちだと叫ぶフィル、大きく手を振るネリス、ただ頷いて待つモルト。
三者三様。しかし、二人が魔王に負けるなど誰も思っていなかった。信じて、魔物たちを捌いていたのだ。
そんな様子に、二人は笑いながらふざけあう。

「ほら、勇者サマ?呼ばれてるぞ?」
「あはは……そうだね。行こう!おーーーい!」
駆け出すエルディスを追うように、ディータが踏み出した、その瞬間だった。

「……は?」
光の矢が、エルディスを貫いた。
方角に顔を向ければ、そこには知る人影が立っていた。私は、その魔法も知っていた。
聖なる矢。それを放ったのは大司祭様であり、その後ろには国王がいた。
「おい、エルディス、起きろ!!!」
……「勇者」エルディス・エアリアルは、その日、死にました。
「アビススラッシュ!!」
聖なる風と重撃なる水の一撃が、肥大した魔王を切り裂く。
断末魔はなく、ただ空気がとどろく音が代わりとばかりに響いていた。
「……終わった、のか?」
ぽつりと零した言葉に、エルディスは聖剣を鞘に納めて答えた。
「……ああ!」
青空色の瞳が、へにゃりと細められた。
戦いの余波で吹き飛んだ天井の穴から、光が差し始めた。立ち込めていた瘴気の雲が晴れていく。
エルディスとディータは顔を見合わせ、笑った。お互いの傷だらけの姿が、なんだかおかしかったのだ。
「……さて!戻ろうぜ。待たせちまってるだろ?」
「そうだね。皆と、帰ろう!」
決意と覚悟に満ちてくぐった魔王城門を、今は晴れやかな気持ちでくぐる。
雪の積もる地、少し向こうに仲間の姿があった。
「あ!やっと来たわね、アンタたち!アタシ……アタシたち心配してたのよ?!」
「こっちですー!」
「ん」
こっちだと叫ぶフィル、大きく手を振るネリス、ただ頷いて待つモルト。
三者三様。しかし、二人が魔王に負けるなど誰も思っていなかった。信じて、魔物たちを捌いていたのだ。
そんな様子に、二人は笑いながらふざけあう。

「ほら、勇者サマ?呼ばれてるぞ?」
「あはは……そうだね。行こう!おーーーい!」
駆け出すエルディスを追うように、ディータが踏み出した、その瞬間だった。

「……は?」
光の矢が、エルディスを貫いた。
方角に顔を向ければ、そこには知る人影が立っていた。私は、その魔法も知っていた。
聖なる矢。それを放ったのは大司祭様であり、その後ろには国王がいた。
「おい、エルディス、起きろ!!!」
……「勇者」エルディス・エアリアルは、その日、死にました。