魔建築記録:世界の半分
【シマノハンブン】
大いなる闇に閉ざされた部屋
そこに身を置くと、まるで全能感を得たような感覚になり
この島の半分以上は自らのものであると考えるようになる
恐ろしい竜の石像が、目を光らせている……
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国が堅牢になれば、戦乱の世において自らも攻め手に出られる
他国の拠点を落とし、そこにダンジョンを配置し、それの繰り返し
そのうちに、小国だった我が国は大陸をも手中に収めようとしていたが、それはまだ少し先のことだ
その攻勢に出ようとする機運が高まっていた時、私は国王に呼ばれた
自らの働きの褒章を渡したい……強い緊張と名誉ある喜びに挟まれながら、私は王に謁見した
その王が褒章として用意したもの……
「姫を託したい」と、そうハッキリと言われた
実のところ、元々戦乱の世が始まるころ
小国たる我が国の士気を高めるために、誰よりも武勲を得た者は姫との結婚を許そうとお触れが出ていたのだ
姫との結婚……それはつまり、国の実権を全て握る新たな王となるということだ
最初は私は断ろうとしたが、王は語った
この国の実権の多くは既に私に委ねられている、その大きな耳で民の声をよく聞いている
貴族からも平民からも、私は信頼されている
王になるべきは私であり、これから攻勢に出るこの国の旗として闘ってほしい……と
かくして建築士の一人は消え、ここに『魔王マイダス』が生まれた

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大いなる闇に閉ざされた部屋
そこに身を置くと、まるで全能感を得たような感覚になり
この島の半分以上は自らのものであると考えるようになる
恐ろしい竜の石像が、目を光らせている……
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「……」

「……我ながら、この感覚は恐ろしさをも感じるな
始めの頃は……緊張の方が大きかったゆえ、恐ろしさに気がつかなかったものだ」
国が堅牢になれば、戦乱の世において自らも攻め手に出られる
他国の拠点を落とし、そこにダンジョンを配置し、それの繰り返し
そのうちに、小国だった我が国は大陸をも手中に収めようとしていたが、それはまだ少し先のことだ
その攻勢に出ようとする機運が高まっていた時、私は国王に呼ばれた
自らの働きの褒章を渡したい……強い緊張と名誉ある喜びに挟まれながら、私は王に謁見した
その王が褒章として用意したもの……
「姫を託したい」と、そうハッキリと言われた
実のところ、元々戦乱の世が始まるころ
小国たる我が国の士気を高めるために、誰よりも武勲を得た者は姫との結婚を許そうとお触れが出ていたのだ
姫との結婚……それはつまり、国の実権を全て握る新たな王となるということだ
最初は私は断ろうとしたが、王は語った
この国の実権の多くは既に私に委ねられている、その大きな耳で民の声をよく聞いている
貴族からも平民からも、私は信頼されている
王になるべきは私であり、これから攻勢に出るこの国の旗として闘ってほしい……と
かくして建築士の一人は消え、ここに『魔王マイダス』が生まれた

「陛下……
私はやはり、ただのしがない建築士でしかなかったようです……」
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「やっと捕まえました
倉庫番をしていたら、まさか泥棒を見つけてしまうなんて……」
覆面とマントで半裸の男
「まいった!
ぬすんだものは かえすから
ゆるしてくれよ! な! な!」

「えぇ……
ダメですよ、みんなに相談しないと……」
覆面とマントで半裸の男
「そんなこと いわずにさ
ゆるしてくれよ! な! な!」

「う~ん、どうしよう……」
覆面とマントで半裸の男
「そんなこと いわずにさ
ゆるしてくれよ! な! な!」

「他の人が来るまで、これで足止めするしかなさそうですね……」