Eno.306 岬カノアの日記

15.焦り

嵐は過ぎさり浜に歴史の教科書に載っているような船が座礁していた。

正体不明の飛来物も飛んでくるレベルの雨の中ここにたどり着ける船なんてないさ、あるとしてもぼくが暮らしていた世界の標準的なモノではない。

 その船は、全く漂流者の気配がなく今にも朽ち果てそうな防衛用の大砲数台に財宝がたくさん詰め込んだ商船だった。
唯一人が乗っていた痕跡と思われる何気ない、ボトルメッセージは開封と同時に崩れたことから途方もない時間漂っていたことも推察できる。タバコは見つからなかったけどラム酒はあった。

遭難時最も敬遠すべきモノだけど飲んだ。
仲間が拾っていた流れ着いた奇妙なメッセージに気になることが記されていたから、戦う意思を示そうとね。

 アレ何年熟成だったんだ?一口で酔うレベルの度数になってたよ。

軽く酔った足取りで帰ると、持ち出した大砲を空くんが磨き上げ使用できる状態にしていた。雨が降る中ちょっと話題になってた花火を打ち上げられるねと喜んでいた。

  水は差したくない、

その場のノリに合わせてもう一発花火を仕込んでちょっとだけみんなから離れた場所で今後とここについて考えることにした。

グレーさん、軍人だったんだ…。
ぼくのいた世界には馴染のない日常だけど確実にその足音が聞こえてる最中なんだ。
 僕たちと自分のことを言うセト兄さんもどこかでの軍に努めているかもしれない、刑事さんもちょっとそう感じる時がある。
くせっ毛の女の子もたしか狼煙のことを敵襲って反応したな…。


いったい何をさせたいんだ、この場所は!