Eno.205 春来る女神のフラメルの日記

それは大樹の閑話休題でした。

・今のフラメルはお花を育てることが大好きです
 キノコがマイブーム。
・フラメルは昔の記憶が曖昧です。
 それは大樹の生態系システムにあります。
・その始まりは"錬金術師フラメル"
 大樹の外からやってきて、大樹のことを知り、そのシステムの輪に組み込まれていきました。
・それから大樹の花のお世話をして過ごしていました。
 そう長い時間ではなかったそうですが、大樹の外の記憶は既に虫に喰われたように穴だらけした。
・やがて大樹も今は花が育たなくなり……どうなったのかは当人は知りません。
 あるいは、始まりの魂は予見していたのかもしれませんが、
 枯れるのを阻止することは叶いませんでした。
・ただ、自分の帰る場所が無くなったということは自覚しております。
・魂は同一ですが身体は造りもの。
 代わりの器があれば永遠に生きられることでしょう。
・ただ、それをできるからといえ、自らしようとはしませんでした。
 この島に来るまでは。

・自分を失くしてから一緒に居たい人ができました。
 が、いくら器を用意しても叶いそうにありません。
・今はこの島で拾った『謎の花』をどう生かすかを考えています。
 今よりももっと優れた器を、魂を護るものが作ることができたら、
 自分が負けないようになれたなら――

          あなた様の傍に置いて下さい。