願いの果て、掴み取るモノ『たのしくあれ!』

「みんなで何かをするって、やっぱり難しいですね」
夜がだんだん深まる島の浜辺で一人つぶやく。
わたしはどらごん、ヒトとヒト以外とが分かり合うために生まれた新しい龍。
調和の龍。縁の龍。龍の行く末を担うもの。
だけど……
「責任もあるですからね」
闘技の世界でも、その言葉の意味を真意を探していましたね。
立派な龍として認められる為に。
立派とは何かを探すために。修行の旅へ行った先。
得られた一つの回答は、責任を果たすことだったから。
出会った『天使』様に教えられたことです。

「考えちゃうですよ」
「やっぱり、わたしは――真に公平にはなれないのです」
『物語』の友達にも言われましたね。
感情ある限り、真に公平にはなれないのだと。
――誰かのやりたいことよりも、誰かのやりたいことを優先したし。
みんなの命を優先した。優先順位をつけた。
……きっと、悪いことではないし。
その上で目指そうと提案もしたけれども。
「それでも……みんなが幸せになるために。一番できてたのは――きっと」
たのしいこと全部やりたい。
みんなとならできる。
ゆきみちゃんが伝う言葉がわたしに響きます。
だって、わたしも大きな挫折を味わったとき、『結晶竜』の友達に助けられて
ようやく気付いたことだから。
「願い、祈り…そして自ら引き寄せて、『縁』を手繰り寄せる」
「それは、運命を掴み取る力」
あのときはただ一匹のどらごん。
全てを捨てる覚悟で、全てを得るために挑みました。
そして掴み取ることもできました。
あの世界で紡いだ、とっても大事な…大切な、『お姉さん』との縁。
捨てずにいられて今のわたしがあるから。
「あのときは、紙一重でしたけど」
ちょっと感傷に浸ってしまいますね。
だけどいまは――ひとりじゃなくて、みんなでできる。
「なら、全力で応援しなきゃです」
「みんなで『たのしく』あるためにっ」
たのしい『世界の種』の友達じゃないけど――わたしも真似しちゃおう!

『みんなたのしくあれーっ!』
嵐が去って、雲一つ無い夜空。
キラキラ光る星々にひとつ、そんな願い事。
引き寄せて、手繰り寄せ。……みんなで掴み取ろう!