Eno.998 《蛇神様》ノイの日記

蛇の独白36

件の離れの場所に行く事ができれば、使える資材も増えるかもしれぬ。

全く、この我が『点と点を線で繋ぐ架け橋』を作る時が来るとはな。

『ひと繋ぎの架け橋』の由来を聞いた当時は馬鹿馬鹿しいと思ったものだ。
どうせいつか『所詮は夢幻だった』と絶望の前に屈するのだ、と思っていた。

だが、我らは連中の希望に、最後まで勝つ事ができなかった。
ひとり斃れ、ふたり斃れ、段々と見知った者たちが居なくなっていった。
最後に残ったのが我だった、我はかつての飼い主あるじによって、大魔王という存在に据えられていたから。
魔女かのじょが望むままに、魔女かのじょの願いを叶えるために、我は影武者表向きの元凶として振る舞い、連中と戦って……。


今思えば本当に、村人たちの助力もありはしたが、本当に……よく生きながらえたな、我。