Microcosmos05
夢を見た。
少しずつ少しずつ、なにかがおかしくなっていく夢だ。
僕の知らないところで全てが行われている。
僕に見えないところで、何もかもが決められている。
僕はいつも何も知らない。
いつもいつも、僕自身が顧みられることはなかった。
そうして僕の世界が削られていく。
少しずつ少しずつ、なにかが確実に奪われていく。
それでも僕は、小さな庭に花の種を蒔いた。
特別な世話をするわけじゃない。
ただ種を蒔いて、後は自然に任せるだけ。
それで十分だと知っていたからだ。
人の手がなくても、花は自分で育っていく。
僕もそういうものになろうと思った。
僕のものを、僕の世界を、誰にも頼らずに守ろうと思った。
その為の刃を手に入れた。
そしていつか、空を舞う綿毛のように、自由にどこへでも行けたなら。
僕のやわらかい、温かな世界と共に、自由に生きることが出来たなら。
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