Eno.111 クルーの日記

アヒルハイソルジャー計画

アヒルはアヒルそのものの力だけではなく、
バトラーの能力によってもその強さは変わる。
アヒルの扱いが上手いなどそうのようなものではなく、
実際にバトラーの強さが伝わっているのだ。

さて、アヒルに対して強さを求めるのは当然ではあるが、
ここで強いバトラーを産み出せば
強いアヒルが産まれるのではないかと私は目をつけた。
アヒルを強く作ればその強さは加算的であるが、
強いバトラー添えたアヒルなら、
乗算的に強いアヒルが作れるはずだ。
そして私はある計画を企てた。

アヒルハイソルジャー計画

そして、ある母親から一人の少年を譲り受けた。
大人しく私の計画に参加してくれたのだ。
少しは問題が起きると思っていたのだが、
大人しかったが故、
余計な事をせずに済むのでとてもありがたかった。
身体的な改造を加えに加え、
ある程度の記憶の改変を行なった。
そして、鮫のような風貌をした改造人間が産まれた。

試しにゴミ捨て場にあったアヒルに
軽いアクセサリを付けただけの
あまりにも弱いアヒルを使わせたというのにも関わらず、
そのアヒルは想像以上のパワーを産み出し、
私のアヒルハイソルジャー計画の第一歩が進んだ。

そのまま似たような改造を施した者達を集め、
フリューゲルという船を作っては
アヒルで捕鯨などをさせた。
成果は上々だ。
この者達は私を満足させてくれるはずだ。

そして、最終的な成果を確認する為に、
最後の船旅を行うつもりだ。

船長、面白い響きだった。
皆が私をエイハブ船長と呼んでくれる。
慕ってもらえて悪い気分ではなかった。

そうしている内に純粋な船員達に対して、
私の独善的な計画に巻き込んで、今頃申し訳なく感じた。

だがここまで足を踏み入れてしまったからには、
やり遂げるしかないのだ。
さあ、捕鯨の時間だ。

船員達と混ざって私が投げたアヒルを見て、
なんて愚かなことをしてしまったと後悔した。

間違えてお気に入りの
ウェルダン・クワック大佐を投げてしまった─────


そうはならないだろ……