Eno.44 雨守の日記

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おもいだしたよ

——取り戻した記憶はその災害。

ある夏、雨が降り続いた。

大人たちは不安がり、雨守に知恵を求めた。

雨守は信じて待てば大丈夫だと村人を宥めた。
それしかできなかった。

村を捨てたとて幸福はないことを、理解していたから。