Eno.1073 府高木 西三の日記

出()来た

 プリンアラモードやっばいな……。
 あれはテンション上がるし絶好調になるわ。出来れば作って持って帰りてぇ……。
 いやまぁ持って帰ったところで同じ効果があるかは分からないんだが。
 ともあれ。 プリンアラモードを分け合ったドラゴンのねーさんと手分けして、ギリギリそこまで命を削らない程度に全力で資材を集めた結果、無事目標数に届いたらしい。
 とりあえずその場にいた全員が山のような資材を持ってみていたが、まぁそれはともかく。

 いよいよ星の記憶ってやつを作る時が来た。
 作るのは、気力TIMEを溜めてた聖典のにーさんがやってくれた。
 ギヴドゥルっていうのが祈りの言葉らしい。そういや時々言ってたな。

 で。
 完成した結晶のような星の記憶は「使うもの」らしく。
 使ってみたら……きらきら光りながら、空へと上って行った。
 ……もしかしなくても滅茶苦茶目立ったんじゃね? っていうのはちょっと横に置いて。

 まさか「扉は開かれる」が
洞穴の奥に隠してあった扉が開くって言うそのまんまかつ物理な意味だとは思わねーんだよ!!!


 なお、俺は資材集めで気力TIMEをほぼ使い切っていたので、入口から中を覗くぐらいしか出来なかった。
 しかしそれでも分かる技術の高さ。俺の世界で表に出てる科学技術、というより、どっちかっていうと俺がいる裏の魔法技術に近い。
 まぁ俺が修めてる系統とは違うんだが。
 元気のあったちびっこがそこを探索してくれたんだが……何か、謎の箱がたくさんあったらしい。

 危険が無かったことをまず喜ぶとして、この箱は何だ、と、最初のボトルメールに浮かび上がるレシピを確認したんだが。
 滅茶苦茶な種類の開け方が新しく出てきていた。
 しかも、これ、実際に開けた奴の末尾の記号はこれ……ギリシャ語、だよな?
 24文字の表音文字。でも開け方は25種類ある。
 残り1個何だ、と思ったんだが。

 不思議な石を使ったらシーグラスになったって???

 ……もう訳が分からん。




 が。
 これ、一揃い持って帰るしかないよなぁ…………。
だって持って帰ったら
 少なくとも、先行して異世界人を招いている誰かであり、恐らくはこの島あるいは海からの「帰還者」に、話を聞いてもらう取っ掛かりになる。
 と言う事はそのまま穏便に話が出来る可能性が高いし、もしこっちでごたついた場合、協力してもらえる可能性が出てくる。
 ……まぁ、うちの世界に来たい、っていう誰かがいればの話だが。
 何しろ結構な大混乱だからな。一応、滅んでは無い、みたいな時期もあったし。
 今はもうちょっとマシになって、ああなる前の1割未満とはいえ、居住区の安全はまず確保されているし。

 そうじゃなかったとしても、資料として見る分にはかなり重要だ。
 これを確保しておけば、色々役に立つだろう。知識は力だからな。特に俺らみたいなのにとっては、割と直接というか、武器的な意味で。
 とはいえ、他に持って帰りたい奴がいたら争う程ではないし。
 そもそも、脱出が最優先なんだけどな。