Eno.1014 漢升の日記

アッティラ族の階級について:中級編

士官チーフ
3mほど、ワーカーを大きくしたような体躯をしています。そのパッとしない外見に反して、稚拙とはいえ戦術を組み立て、兵卒達を取りまとめる知能と権限を持ちます。また、四本の腕に一本ずつ武器を持ち、力任せに振り回すだけではない技巧を見せます。
……と書くと強そうに見えますが実際は中間管理職のそれで、産卵能力も低く、知能も人間に及ばず、と中途半端な立場です。それでもそこそこ数がおり、命令を伝達できるだけの知性を持つことから、兵士級への伝達役を主に担っています。
何らかの理由で分離した小さな群れはチーフをトップにしていることがあり、そういった場合はチーフが産卵を行い、群れを形成していきます。

「クイーンから兵卒共へ命令を伝達したり小隊長を務めたりする、典型的な中間管理職でござるな」



翅士官リエゾン
2mほど、噛みつく力の弱い小さな頭とそれに反して肥大化した胸部と目、飛行可能な翅が特徴です。赤褐色であることを除けば、蜂に似ています。
雌ばかりのアッティラ族の社会にて、唯一の雄が彼らです。アリでは結婚飛行以外ではぐうたらとしている事も多い雄ですが、アッティラ族の場合はその機動力を活かして積極的に偵察や連絡を行います。知能もチーフに並ぶため、ときには同じ役割を熟すこともありますが、肉体が貧弱なのが玉に瑕です。

……敵対部族の偵察を行った際にちゃっかり交尾していくことがあり、これこそがアッティラ族が勝ち残った遠因でもあります。近縁種同士で交雑しまくり、近縁種の特徴も取り込んで、現在のアッティラ族が形成されたのです。その悪癖は今でも健在で、同じアッティラ族の中でも別のネストに潜り込んでは交尾していくリエゾンが今日もどこかに……

「拙者はきちんと仕事をしているでござるよ、そんなこそこそせずとも婚姻相手には困らぬしな」


「ちなみに拙者は三賢曰く、翅将軍(キング)らしい。リエゾンの機動力とクイーンに準じた戦闘力と知性を併せ持つ特別なリエゾンでござるよ」