【8 逃げる覚悟】
民を捨てて、逃げても良いよね?
ブレイバーとセツカと相談して、
僕は覚悟を決めたんだ。
逃げることもまた“正しい”ことなれば。
あんな民たちなんて、
僕が必死になって守る必要もないだろう?
強く賢く聡く在れ。
立派な王にならなければ。
お父様みたいになりたかった。
使命感と妄執が、僕を縛っていたの。

(本当は、解き放たれたかったんだ)
あぁようやく、その道を選べたね。
セツカは、連れ去っても良いよと言ってくれた。
あぁだけど、自由になったら僕は、
あの世界の南の国も見てみたいんだよ。
南の地方には楽園があると思ってる。
極北みたいに、限られた資源を
激しく奪い合って殺し合うみたいなことは、
きっとないって信じてる。
決して善ではない僕だけど、空っぽな僕だけど。
逃げる覚悟を決めたら、望み、ぷかり。

「──さようなら、僕の民たち」

「──凍れる貧しい大地で、
永遠に苦しんでいるが良いさ」
これは、呪いだ。
お前たちなんて、大っ嫌いだ!!!!!