誰かの独り言5
自分と同じ時間を過ごしてくれる者がいれば、と
思った事もある
目の前に広がる茫洋な時間に嫌気が差すことも
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色の付いたレンズ越しですら蒼い、湖畔を湛えた双眼が真っ直ぐにこちらを見ていた
誑かせば本当に手の内へおさめられるのではないか、
などと、一瞬でもそんな黒い考えが過ってしまった
魔が挿すとはこういう事を言うのかもしれない
月の昇った空の下、砂浜を歩く
さくさくと、音がする
やがて、水平線が白く色づき始めた
陽光を弾いて輝く海を眺める
深い蒼を湛えるその海を
もうしばらく、レンズ越しにしか見たことのない風景を
恋しく思う気持ちがどこに残っていたのだろうか

次に会う時は、お前の見た世界の色を教えてくれ
『 』
思った事もある
目の前に広がる茫洋な時間に嫌気が差すことも
――置いて行くくらいなら堕ちてもいい
色の付いたレンズ越しですら蒼い、湖畔を湛えた双眼が真っ直ぐにこちらを見ていた
誑かせば本当に手の内へおさめられるのではないか、
などと、一瞬でもそんな黒い考えが過ってしまった
魔が挿すとはこういう事を言うのかもしれない
月の昇った空の下、砂浜を歩く
さくさくと、音がする
やがて、水平線が白く色づき始めた
陽光を弾いて輝く海を眺める
深い蒼を湛えるその海を
もうしばらく、レンズ越しにしか見たことのない風景を
恋しく思う気持ちがどこに残っていたのだろうか

「…………」
次に会う時は、お前の見た世界の色を教えてくれ
『 』