Eno.770 サリオールの日記

 嘘をついたことがある。

 何度も。何度も。
 真っ赤な言葉を吐きました。


 主に対して、同僚に対して、人間に対して、生き物に対して。


 何度も。もう数も覚えちゃいませんよ。
 てか覚える必要ないじゃん。馬鹿らしい。


 昔から、主に偽の忠誠を誓っていた。

 だって、自分が従っているのはそうするべきだから。
 天の使いは天の命令を遂行する者。
 

 自分というモノには何も無いよ。


 だから、反射をするだけ。
 自ら輝くことなんてできない。

 与えられたものを返すだけ。
 
 

 それが上手く出来なくなったのはもどかしい。

 だから兄を恨んだ。
 貴方がいないと成り立たない。

 それは酷く不公平じゃないか?
 兄は自由を謳歌して、
 私は自分のすべきことが成り立たない。

 
 私は誰も恨みたくもないんだ。
 興味関心を動かされたくない。
 悪の感情はこの真白の羽には似合わないでしょう?

 許す許さないも私の裁量で、
 兄にとっては関係ない話だ。
 
 
 心配も私の為だ。
 だって兄に死なれてしまったらさ。
 妹の私がどうなるか分からないじゃない。

 だから困る。心からの心配をしました。
 自分勝手な心配だった。

 私に優しさなんてないよ。

 

 あの……もう名前忘れちゃったな。覚えようとしたのに。
 まあいいや。他の人の方が優しいよ。
 私みたいな天使よりね。


 全部、自分の為だよ?
 それの何が悪いのかな?


 

 てか外でたら怪我した。いたいな。
感情とか痛覚とか無いならいいのになぁ。