Eno.1073 府高木 西三の日記

マジで?

 何のことかって言うと、バーさん、もとい、船の大精霊アリアンロッドには、俺の姿が普通に見えていたらしい。
 俺自身も自分が透明になってるの忘れるぐらいだったのに。
 まぁ正体が相当に格が高いだろう大精霊ならあり得るか。

 でだ。
 問題は、見えた場合の俺の格好だよ。

 確か移動中だった。そう、移動中だったんだ。
 もうすでにこっちに来てる異世界人の様子というか、本当に異世界人か確認しに行く為に。
 ……その行先の住所がとても嫌な予感がするものというか、ものすごく見覚えがある感じだったのはともかく。
 ってー事は、移動用の仕事着だった筈なんだよな。現代風に簡略化、利便性を上げた儀礼装束。
 つまり、一般的な服装じゃない。
 つまりは、その、コスプレっぽいというか……。
 いやまぁ人間と感覚が違うならその辺何も思わないだろうし、そういう目で見る奴がこの島にいるかっていうと、たぶんいないだろうし……。

 ……まーしょーがない。
 バレた時は色々腹くくって全部話すか。

 というかこの服。
 そもそも作りから特殊で、自動防御とか認識阻害とか移動速度向上とか、色々な術が発動する仕様になってるんだよな。
 ……もしかして、俺が今透明人間になってるのって、その辺、特に認識阻害が何か干渉受けたせいなんじゃね? と思ったりもした。
 ん、だが。
 だからと言って、俺の修めた術式形態だと道具無しの無手では解除できないんだよな、これ……。