Eno.553 ベテルギウスの日記

思考

遺跡の中にあった箱は様々な方法で開くことができ、
様々な情報をもたらした。
といっても、この島の成り立ちだとか、やたら都合のいい生命体の存在の理由だとか、
ところどころ妙な生命体の在り方の理由だとか
そういった根本に関するものだ。

特にここのニワトリやイノシシは単為生殖するらしい。
数匹持って帰ってやったら革命が起きそうだな。
……元の世界に戻るなら、だ。

ええい、急に価値のある話をするのではない。
戻ったところでクローンが出来てると思ったが。
こうして理由があるなら戻らざるを得なくなる。

……はあ。脱出して意気揚々と海で働こうかと考えていたが。
ここの価値が解って、故郷に持ち帰ればどれだけのものになるか理解できてしまう。
資材は有限、シェルターも有限。
数百年保つあの場所も、じりじりと打開策がないままに追い詰められている。
運用は先細りになっていく、あいつが頭を抱えているのを見た。

我が主、俺はどうすれば……。