ささやき 10
小屋に落ちている貝殻を耳に当てると、かすかに呟く声が聞こえる。







「救助船がきたよお!」
「ぼくもさっそく一度のっちゃった。
もといた海や、いきたい地へおくってくれるのかな」
「この7日間は、たいへんだったものね。
水ものめないところからはじめて、たべられるものや道具をさがして……」
「みんなで小屋や、焚き火台や、窯や、お風呂や、氷室や、罠に、水をあつめる道具……
たくさんの倉庫にコンテナ、斧、かごやそり、つよい銛、お水、ごはん……
挙げきれないくらいいろいろつくったから、最高の島になったねえ」
「ふふふ」
「たのしかったな」
「島を出るときは、木の船にのってみたいんだよねえ」
「まだ、どうなるかはわからないけど……」
「もうすぐ、みんなとおわかれかあ」
「なんてね。しんみりしているひまはないよお」
「あまった時間で、船をいちばん大きく……できるかなあ!?」「がんばりたいよねえ」