Eno.323 冥月サトリの日記

Page7-5:堕落

 
エンシェント・アヒルバトルフィールドで、アヒルバトルが行われていた。
先日僕に声をかけてきた忍者と、彼によくズレた指摘を入れていた青年とのバトルだ。

遺跡の中に入るのは憚られた。圧倒されて入れなかったというべきか。
そもそも、入らずとも響いてくる音でなんとなく戦況は分かった。
勝ったのは前者だ。

長時間に及ぶ戦いは、両者の本気さと真剣さの現れだった。
普段他人のアヒルバトルはデータ収集目的でしか見ない僕にも分かる、
近年稀に見る良バトルだった。観客がいなかったのが惜しいぐらいには。

……僕に、あれほど真っ直ぐなアヒルバトルが出来るだろうか。

あのアヒルバトルフィールドに否定されたような気持ちになったのは、
あながち間違いじゃなかったのかもしれないね。